ノートも良いが重要メモも良いぞ

次に歴史は「ある程度の順番の記憶を正しく」するために、教科書の「目次や見出し」をよ~く読んで、カードに書いて、バラシて、時代順通りに並べることができるかどうか?を試す「ゲーム」を作る。最近はアプリも出ているだろうが、これぐらは十分自作できるし、自作した方が頭に残る。

ここで高校時代の友人を思い出した。彼は不得意科目で、やむにやまれず不正行為、つまりカンニングをしようと思い立ち、カンニングペーパーを作ることにした。小さい紙に、いっぱい書き込んでいると、失敗することが多く、何度も作り直す羽目になった。しかし集中して書いていたからだろう、あるいは鵜の目鷹の目で「何が重要か」と調べていた効果もあったのか、いつもよりスムーズに記憶することができ、結局カンニングペーパーは不要になってしまったという。それから彼はカンニングペーパーを作るつもりで、ノートではなく重要メモを作るようにして、成績アップを成し遂げたのである。これは怪我の巧妙というよりは、禍を転じて福と為すなのかもしれない。

というわけで、カードが大げさなら、ノートのページをちぎってもいいし、ルーズリーフでも良い。「登場人物」、「歴史的に重要な事件名」も同じようにやる。でも「ラフ スケッチ」を作るつもりで、細かいところまではやらない。オセロのように「まずは隅や角を取ること」、そしてネジを締めにかかるのは、最終段階にする。

歴史も英語と同じで「順番勝負」

さらに次には、問題集の中で出てきた「年表」を題材にして、その年表の中にある「事件名、人物名」も、カードやちぎったノートに書いて、やっぱり「並び替え問題」にしてしまう。年表は教科書にもあるが、問題集の中で使われるものの方が「比較的出やすい」のは事実だからだ。英語は「順番勝負」のところがあるが、歴史も同じだ。

もちろん私は今の、現在の学校での歴史の教え方が良い、とは決して思っていない。むしろ歴史嫌いをたくさん生み出しているから、改めるべきだと思っている。もしかすると、民衆が歴史に興味を持つとまずいことが起きるから、歴史嫌いをたくさん生み出せ、と文科相から秘密命令が出ているのかもしれない。

例えば聖徳太子不存在説とか、天智天皇不人気説とか、天武天皇怨霊説とか、神話レベルなら天照大御神男性神説とか、あげればキリがないくらい「?」という疑問があるからだ。また有名な「壬申の乱」だが、ありていに言ってしまえば、天皇家の内紛話であるがゆえに、「触れてはならぬタブー」として、明治時代には授業から外されていたぐらいだ。

話は元に戻る

とにかく今は「今そこにある危機を回避する=Clear presence danger」ことが要点だから、切り離してもらいたい。こうやって何度かやるうちに「目次や見出し」「登場人物」「歴史的事件名」を覚えることもできるだろう。そしたらまた問題集に戻る。

この作業を3回繰り返すとうろ覚えながらも、「業界用語」にかなり慣れるはずだ。後は実戦演習だ。「発展」とか「トレーニング2」とかのレベルに入る。この段階に入ったら、重要テーマだけ「ノート作成」をしても良い。ノート作成は最初から始めるのは、絶対にやめる。そもそも授業ノートはテストに持ち込めない。頭の中に「ノート」ができていないと意味がないからだ。

物理的なノートではなく、脳内ノートの作成を目指すのが肝だ。

まだ続く。