高校受験はバランスで成り立つ

英語と数学ばかり取り上げているので、社会や理科の勉強方法も考えておく。やはり中学1~2年生を念頭に置いている。中3生はその延長にあるからだ。

普通の中学2年では、社会が地理から歴史に、あるいは歴史と地理を交互に習っている。そしてどちらも勉強範囲は、とてつもなく広い。

ここで小学校で国語の意識的な勉強や、趣味でもなんでも良いから、読書をしてこなかった人は「置いてきぼり」になってしまう。つまり本当は、中学2年で社会科目ができるようになるためには、小学校の中高学年ぐらいから、準備をしておくことが必要だと言うこと。中学で急に勉強を始めても、恐らく60点ぐらいが限界で、少しでも気を抜いたら50点を割ることも多い。

逆に、ある程度の国語力と、読書をしている人は、中学校の社会科目は対応できるわけだ。そこで、もし被保護者のご子弟がイマイチ、社会科目の伸びがない場合は、単純に社会科の勉強不足なのか、国語力がないからダメなのか、を見極めることも肝である。

ある程度の国語力がある、という前提で

そんなに奇抜な方法ではない。以下は「歴史ダメ~」という人レベルのやり方だが、後々応用の効く方法でもある。誰にでも「この科目ダメ~」というのはあるから。

いきなりで悪いが、問題集を始める。勉強してなくても、だ。問題集のレベルは、教科書準拠のものがいい。出版社は色々あるが、「中間・期末の攻略本」とか「中間・期末テスト ズバリよく出る」「教科書トレーニング」とか「教科書ワーク」でも良い。

市販されている、受験研究社の「標準問題集」や「ハイクラステスト」などは良いものだが、レベルが合わないこともあるし、「教科書の中身を知っているか」を問う、中間・期末などのテストには、あまり通じないところがあるから、一番最後にやる。

もちろん予備知識なしに問題を解いても、まずほとんどできないだろう。
ここで注目するべきは「人間は未知のもので、ぎょっとするものを見た時、それを忘れない」という変な性質を利用する点だ。いきなり問題を解いてみると「知らないけど変なもの」に遭遇する、良い機会を作り出す効果があるから、ぜひやってみるべきだ。

完璧主義より完成主義を採用する

「準備をしてから始めよう」という、ある意味「中途半端な完璧主義」はやめる。社会オタクでもない限り、満点なんか取れる訳がないから、意味がない。「ある程度の高得点」を目指すのだから。完璧主義ではなく、完成主義をモットーにするのが肝心だ。

そして問題のレベルは、「基礎」とか「レベル1」とか「トレーニング1」などと区分されている、「本当の基礎レベル」だけでいいから、とにかく解いてみる。

問題はこの後。
答え合わせをする時に、いきなり解答集を見るのではなく、必ず教科書から「答」を探す。

教科書準拠の問題集は対応している教科書の中にあることだけで、作られているから、必ず教科書のどこかに「答え」が書いてある。しかし書いてあっても「見えない」場合や、「見つからない」場合もあるから、その時は解答集を見てしまってから、改めて教科書内部から答を探す。

見つけたら、薄く鉛筆で〇を付けるとか、線を引くとかして目印を付ける。ただしカラーラインマーカーや赤ペンは絶対に使わない。最初の段階で赤を付けだすと、教科書が赤だらけになるからだ。

まだ続く。