ホントに基礎は大切

作るうちに、リスニング指南書の多くが、共通して強調していた「機能語」と「意味が大切な語」、英語イントネーションのリズム感の違いなどが、本当にわかった。なんでも基礎は大切だ。

少なくとも半年ぐらいは、これの攻略で潰れるだろう。でもこういう機会を持つことはなかなかできない。学校は単語テストはやっているが、リスニングはほぼすべて個人に任せている。学校がホントに「話せる英語・聞き取れる英語」を目指すのなら、生徒個人の力量に頼るのではなく、学習をいかにシステム化できるかが、今後の大きな改善対象点になるだろう。

「どんな英単語集にもマッチできる単語カード」も作成中

今2500枚までできた。どうせ覚えないといけない単語は、全部同じである。これについては以前文句を述べた記事があったが、それからも、カード作りは続けている。今回作った音声データと連動して、使う日も近いだろう。ただし公表の予定は全くない。音声の著作権の問題が絡みそうだから、あくまで塾内部だけのアイテムだ。ヒントはあげたから、担当の先生に作ってもらうこと。

定評のある単語集の索引を見比べてみれば「どれも同じ」は一目瞭然で、流行廃りで枝葉末節に少し変化があるだけだ。よって、あれがいい、これがいいと論評する資格を持つのは、「1冊ぐらいならすべて覚えた人」だけなのである。

残り900もぼちぼち作り、全部できた。さらに単語1つに英例文を3つ付けるとか、見出し語だけでなく派生語も英例文を付けて、さらに充実したものにできるかも。これで英検2級ならにも完全に対応できるようになったなあ、とほくそえんでいる。恐らくこれで大丈夫だろう。

実際の英文は up to date であることも必要だ

次に取り組んでいるのが、実際の英文を聴いてみて、書き取りをやって、意味がわかるかの点検、つまり本物のリスニング練習、これが本番だ。

しかしこの題材が問題だった。定評ある問題集は色々あるが、如何せん長すぎたり、短すぎたりすることもある。そして万物は流転する、世の中は進むので、常にアップデートしていて、同時に世の中のことに触れているものである必要もある。

今までは英文解釈の分野がそれを担当してきた。しかしコミュニケーション英語へのシフトが進んで、以前に比べると、良くて三分の二、あるいは半分ぐらいに時間が減っていることも事実だ。そこを補うリスニング練習にもならないといけない、と考えている。つまり一石二鳥を狙う必要がある。

やっぱりNHK?

それで2、3年前から目を付けていたのがNHKの教育ラジオだった。通信・配信手段が融合され、ラジオの内容でもインターネットに乗って(載って?)いて、ラジオ番組をダウンロードするアプリを組み込めば、ハードディスクに簡単に保存ができる。もちろんスマホでもできる。私が学生時代、英語好きだった友人は、毎回ラジオをカセットテープに録音していたことを覚えているが、いやホントに便利な世の中になっている。

その中で一番「使える」お得で、お勧めの番組が「高校生から始める『現代英語』」だ。
もちろんテキストも販売されていて、一か月に1冊450円、税込みだと約500円という安さだ。しかし内容はかなり深く高い。3年ほど前、つまり共通テスト実施が決まった時に、あのNHKが打ち出して来た番組だ。目指しているものは、つまりこれからの英語教育が目指すところ・目指さなければならないことだろうな、と考えるのが普通だと思うし、想像もつくが、さて学校は対応できているのだろうか、大いに疑問だ。

そこで学校任せにしないで、一度ご子弟といっしょに視聴されることを、お勧めする。これを高校生が理解できるのだろうか、というレベルで、きっと驚かれるはずだ。