小学校英語の今

さて英語であるが、これは問題だ。小学校で英語の「基礎」を習っている、とされているからだ。
英語が小学校で必修になって約3年が経過した。しかし私の周りの人たちは、あまり熱の入っていない小学校に通っているようで、真剣にやるのはやっぱり中学に入ってから、というケースが一番多い。だからあまり「毒されていない」ので今のところ、やりやすくはある。そのうちそうも言ってられなくなるかもだが。

全国はどうなのかな、というと次第に「英語嫌い」が増えているようだ。もっともこの記事がどこにでも当てはまるのであれば、の話だが。

英語嫌いな小学生が急増中。小学生の親が知るべき深刻な現状

対応策の1つ

では小学校英語ではどのあたりに注意していれば、中学⇒高校⇒共通テストに対応できるのだろうか?
このルートに関してはまだ試料が揃っていないので(今のカリキュラムで小⇒中⇒高に進み、共通テストを受けた人がまだ存在していないという意味)、あくまで推理・推測の段階を出ない。

共通テストの英語レベルを鑑みると、大体今のところは、文内容設問そのものはあまり大きな変化はない。問題はリスニングだ。これは英検の2級ぐらいだ。ただし登場人物が3人になる場面では、難易度が増すので、2級を超えている。しかし全部がそうではないから、準2級から2級レベルを押さえれるレベルに達していれば、大丈夫だ。

そこで、まずは単語の記憶量と、その単語に関してのリスニング力に力を入れ続けたかどうかが、判断基準になる。逆算するなら、普通の人なら、中学2年半ばから3年で3級取得、高1年中に準2級、そして高2年終わりに2級取得となる。遅くても高3春には2級に達していたい。

単語暗記に絞る

単語はターゲットシリーズで考えるなら、中3年で1200終了、1400は高1以内、1900の1500番までを高校2年中で習得していることも必要だ。特に普通の推薦入試で合格したいのなら、推薦志望を出すのは高3年の9月~10月中だから、10月実施の秋の英検合格では間に合わないから注意したい。

中3でターゲット1200を習得している、となると、3年間中、1年でおおざっばに考えて400個~500個を使いこなせるようになる必要がある。覚えているだけでは不足で、使いこなせる、がポイントだ。つまり英作文もいけますよ、ということ。

500個と言われているが300個で十分だろう

すると小学生修了時に、最低でも基本300個が習得できていれば、中学での負担を減らせるのではないか。「負担を減らす」というのは具体的には「文法事項をもう一度、きちんと勉強しなおすこと」の意味だ。小学生に英文法の「論理的な話」をしても、たぶん右の耳から入って、左の耳から抜ける、ということになり、ある意味時間の無駄なので、頭脳と精神が成長した中学が最適だからだ。

よって、小学生は日頃から「単語だけは覚える・読める・書ける」にポイントを絞って学習する。欲張らない方が、長い目で見た時にお得だ。ある意味、小学校の英語は「捨てる」覚悟もいいと思う。同じ捨てるなら効果的に、正しく捨てた方が良い。いきなり「試合」をするより、まずは「ランニングで体力をつけておく」「ランニングがきつい人ならウォーキングからでもオッケー」、と考えてもいいだろう。

地元の普通の公立中学に通う予定なら、小学校英語の評価なんか、気にする必要はない。たぶん小学校からも文句は出ないだろう。まともな判断力のある教諭なら、表向きはともかく、内心では「小学生で英語学習なんて、無駄なことしている。文科省の官僚は馬鹿だ」と絶対考えているはずだからだ。

ただ、やらないといけないことは、やっておくほうが良いのはお互い様だから、と割り切った方が健康的だ。