大分遅くなりました

あけましておめでとうございます
そして新成人の方々、成人おめでとうごさいます。
これからも、希望をもって人生を歩んでくださることを期待します。

さて今年からは、ブログの口調というか、表現を「です・ます」調に変更します。今までは「である・だ」調でしたが、それはとにかく早く強く訴えたかったからです。2年ほどかけて、ブログを書き続けた結果、心の奥底にある「これだけは言っておかねば」というものが、ほぼほとんど(恐らく)出尽くした感がありますので、年も改まったことだし、今年からは、少し気軽に進めようかな、と思ったからです。でも時々「である・だ」調も出てきます。そこはご容赦ください。

新年の始まりにおいて

いきなり、大上段からになってしまいますが、学校の役割とか教育の目的は何かを?少し真面目に考えてみます。この2年の間に、色々と気になることが続いたので。一介の、市井の塾講師が何を申しても、あまり何も変わらないかと思いますが、まあそれでもいいかと。

人間、人という、二本足の、口では「平和」を唱えながら、そのくせ争い事を好む、このやっかいな生物は、走ってもライオンやチーターには勝てず、泳いでも魚には勝てず、ましてや鳥のように空を飛ぶこともできませんが、集団になるとかなりの力を発揮する、妙な特性を持っています。どこかの本で読みましたが、クロマニョン人はコミュニケーション能力が優れていたために、大集団を形成でき、その結果、ネアンデルタール人を駆逐し、自分たちの居住エリアを増やし、子孫も増やせたのだそうです。ご先祖様に感謝。

で、集団を形成するためには、一人一人がなるべく自立できて、何らかの事情で自立できない者・自立できなくなった者たちを補助できるぐらいにならないと、その集団は中々うまくいかないのです。ざっくりですが、おそらく今でも通用する真実だと考えています。

自立こそ目指すもの

そういう特性を持った人間を育てるための学校がやらねばならないことは、「自立する力」を形成できるように、支えて、促し、ヒントを与え、知恵や困難に立ち向かうことができるように心身を、鍛え育て上げることが一大方針であり、太い柱であると結論つけることができます。

当方はただの塾であり、それ以上でもそれ以下でもありません。そして塾はラーメン屋さんや、たこ焼き屋さんと同じで「味」が勝負です。つまりその塾に通えば、成績が上がるかどうか、が基準です。お陰様で、塾経営は40年を越えることができました。だから口幅ったいことはあまり言いたくはないのですが、どうも最近の学校はこの一大方針を忘れているのではないか、と思われる事例が目について仕方がないのです。

改革は改良だったか

この40年の間にいわゆる教育改革というものは6回、大きくは3回ありました。それでいい方向に進んでいるのであれば、この老骨も別に口出しをすることもないのですが、生徒たちが「できない」ものは、全然変わっていないのです。

例えば数学では「-3-5 はいくらか(答えを-2とするミスが多い)」「りんごとミカンを合計15個買った。りんごを x 個とするとミカンは何個と表すのか」をスムーズに答えることができるのかとか。

英語なら「-ableで終わる単語を3つ書け」「『あなたは英語を熱心に勉強します』を英語で書け」「a book on the desk と the book is on the desk はどう違うのか」「『私の家族の写真』を英語にしなさい」などもそうです。スカッと答えらる人は相変わらず少ないです。

そして困ったことに、もう1年生の半ばあたりに、そういう「崩壊の兆候」が目立ち始めている生徒たちに対するケアが、学校からはあまりなされていない、もちろん学期ごとに実施される親子面談の時に指摘もない、ということも多いのです。この点については後日、改めて話題・問題にする予定です。

現状への対応

20年前ならそういうことを抱えた生徒たちには、学校の先生から「おい大丈夫か」とか「ちょっと居残れ」などの「声掛け」がありましたが、今はあまりありません。少なくともあまり聞きません。これで「学力的に自立した人間」を形成できるのでしょうか?。対応は早ければ早いほど良いと当方は考えます。それとも当方が相手にしている生徒たちが、あまりにもレベルが低すぎるのでしょうか?全然そんなことなくて、これで「最近の普通の少し下あたりの生徒」なのです。

学校の先生は、今は大変忙しく、その割に恵まれないハードな職業になってしまい、職場はブラックないし準ブラックかダークグレーです。そして年々志望者が減っています。まあそれは社会全体の問題ですから、当方などが吠えてもどうにもならないです。しかし親や保護者の方は、今一度、熟考する必要がありますよ、とご報告することを、新年の挨拶にします。

今年も「普通にちゃんと自立できることの実現」を実行していきます。

ではまた。