今、注目されているらしい

最近、自己肯定感を高めることが重要視されている。自己肯定感とは、その名の通り「自分はこの世に存在していいし、存在する価値がある」と思うこと、認めることだ。

しかしここで妙なデーターがある。まずはこの記事を読んでいただきたい。

思春期の「自己肯定感」の特徴|親が知っておきたい、ある年齢での「危機」とは

問題なのは自己肯定感が低下するのが15才~19才の時期、まさ高校入試と大学入試、あるいは入試を終えた後に当たる年代ということだ。入試前は現実と自分の理想とのギャップを突きつけられる時期、入試後=入学後は期待していたのと違う現実に向き合う時期、と言っても良い。もっとも私の肌感覚では15才よりは、13才ぐらいからではないかと判断している。これは中学に入学して、浮かれていた気持ちが落ち着き、学内テストを数回経験して、そろそろ周囲のことが見えてきた頃でもある。

どうやれば上がる?

自己肯定感をあげるためにはどうしたらいいのか、を多くのサイトがアドバイスを書いている。しかし私なら「しっかり勉強して、点数を上げる」「勝ち星こそ最大の薬」と言う。身も蓋もないが、シンプル・イズ・ベストだ。ただし自分が行きたい・行けそうな高校や大学、専門学校などを早めに探して、進路を絞る対策を練ることも合わせてアドバイスとする。

ここでもう一つあまり見たくないデータも紹介する。若者の自殺原因を分析したものだ。

子ども・若者に自殺を考えさせる多くの原因は「いじめ」、「不登校」経験も強く関連。相談する相手は誰?

今紹介したサイトは、どちらかと言うと不登校に話題を絞っているが、それでも「自殺念慮」という項目を見ると、「学業不振、成績不良」というファクターは「若者の幸福」をキャンセルしていることがわかって、興味深い。自殺というのは究極の「消去」だが、そこに至らないまでも、幽体離脱を使って、学校や家庭にある椅子の上に座っているだけ、という技もある。そうならないためには、自分なりの目標を決めて、やっぱり勉強を頑張るしか方法がないようだ。

就職後の行方

次のデータは

3年で中卒者は5割台後半、高卒者は3割台後半が離職の現実…学歴別・就職後の離職状況

勉強して上の学校に行った方がいいなあ~という感想より、「中卒・高卒の人=10代の人たちは、良い意味でも悪い意味でも、まだまだ子供なのだな」という感想を持った。数字は正直で、中卒の人よりは、高卒の人の方が、定着率はまだまだマシを示しているのは補強理由になるかもしれない。やはりある程度の年齢までは、仮に「時間稼ぎ」であっても上の学校に通っていた方が良さそうだ。

もちろん働くことが好き・嫌いにかかわらず、運良く職場に定着している人もいるだろうし、初めて入った会社の環境が自分に不向きで、不運にも退職せざるを得ない場合もあるだろう。それでもやはり自分があくせく働いているその間に、級友だった人たちは、学校に行き、新しい友人たちと語らい、あるいは遊びに行ったりする。そう考えることは、中々の苦痛だったのではないかと邪推してしまう。

現在を楽しむことは人間だから、必要だし大切なことだ。しかし未来に備えることや、過去を検証することは同等に大切だ。親・保護者の方々は、やはり適切に中学生・小学生の年代の子供の人生に介入して、その子に合った道へ導くことが必要不可欠であり、喫緊の課題であると認識するべきだな、と結論付けている。

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最近「Z世代」という言葉をよく聞きます。デジタル機器が生まれてから当たり前のように存在していることから、デジタル・ネイティブとも呼ばれています。簡単に世界とつながり、広い視野を持っている、と評されてもいます。ただこのZ世代は、全体の数が少ないにも関わらず、自殺者数が多いのです。アメリカでは本当に多いことが、気になります。アメリカで蔓延すると、次は日本に上陸だ! というのは全般的に適用できるセオリーだから、注意しないといけないですね。

以前から「~世代」「~族」という括りはありました。例えば「団塊の世代」、「しらけ世代」、「新人類」、「バブル世代」、「就職氷河期世代」、「団塊ジュニア」、「ゆとり世代」、「ミレニアム世代」、あるいは「現代っ子」、「ポンピュー族」、「ベルサッサ族」などなど、枚挙にいとまがないです。そしてまとめて「今の若い者は~だなあ」「彼らは~世代だから…だ」と言われてきました。ある意味個性を無視した、失礼な表現とも言えます。ただこれらの世代は、若いうちはあまり自殺者は多くない。案外ずぶといのかもしれません。

ついでですが、自殺ということになると、この記事は必読でしょう。

よしむら香月「自殺を考えている人へ」

ではまた。