受ける試験による、が答え

最近よく質問されるのが、「タブレットやスマホによる学習をどう思うか」だ。私の答は「試験がどの形式で行うかで、効果は決まります」だ。つまり点数が取れる形式とそうでない形式がある。

タブレットは、「これの答は何ですか」の単発的形式、つまり答えを書くだけとか、四択から選ばせるとかの形、まさに基礎から、基本から当タイプの問題なら、有効な方法だと現時点では思う。

単発的ということは、必要最低限度でもあるから、同時に味気がなく、無機質で、繰り返し練習して覚えるしか方法がない場合が多い。そのためには手を変え、品を変えて出題することが要求される。例えば、塩酸自体の分子式とか、塩酸を使った化学反応式、イオン式、あるいは塩酸の性質など、「塩酸」について、あらゆる角度から検証して、勉強する場合などだ。英単語の記憶テストでも役に立つ。

「基礎的事項、基本事項の反復」というのは教える側にとっても面倒=そんなことできて当たり前だろう~なもので、AIが代わりにやってくれるなら、ラクチンで万々歳だ。

このレベルの学習は「学習」なのか

と、素直に疑問には思う。スポーツで言えば、走り込みとか、ストレッチ体操、あるいはボールのキャッチングレベルではないか?

また最近のデバイスは、ペンタブみたいに、字を書いても読み取ってくれるし、音声も取り扱ってくれる。英会話などもタブレットやスマホを使えば、隙間時間を利用して、進めることもできるし、発音の良し悪しも判断してくれるから重宝するだろう。スタディ サプリは中々良い。

しかしこれも「単純反復練習」では、そのレベルの問題には対応できても、それ以上のものには対応できないだろう。大学入試、高校入試、英検、それよりはスケールが小さいが、高校、中学校の中間期末テストなど、世の試験、資格テストというのは、選択問題、空所補充問題、整序問題、そして筆記問題とが組み合わされて出題される。

ここで話は元に戻る

スマホやタブレットでは、「書く」テスト、そして同じ書くでも、紙の用紙に書くのであれば、実際に紙に書く練習を全然していないと、経験値が上がらないので、いざと言う時、ふにゃふにゃな字を書いたり、カチカチでも人に見せれないような字を書いてしまっては、採点する側が苦労するし、印象も良くない。ましてや、本番の入試の時には答案は返却されないのだから、「字が汚いから、読めないから×」とされても文句は言えない。

あるいは、空所補充でも選択番号で答えるのではなく、「正しい形(や漢字)で書きなさい」とか、自筆で書く英作文ではかなり困るだろう。

だからスマホ・タブレットの学習を始めた人は、紙にも書きだして、それを親・保護者に見せて、赤の他人でも読める字かどうか?を点検してもらわないといけない。

もう少し続く。