「英語の正しい順番」を習得するのに時間がかかる人がとても多いだが…

1年範囲で、常に強調しておこうと考えたのが、2年生分野でまとめる「英語の5文型」中の、第1文型SV、第2文型SVC、第3文型SVOの繰り返し説明だった。特に不定詞になった時に困るのは見え見えだからだ。あれは文型がわかっていない人がやると「全滅」だ。

ただし1年生相手の時は、第2文型SVC と 第3文型SVOを繰り返し強調することに留めた。英語と日本語は、ここで大きく違っているのが常識なのは、英語の勉強をした人なら当たり前すぎる。「●は→~する→■を」の順番を守らないと、いくら単語が正確に書けても、点数はくれませんよ、逆に言えば、この順番で書いておけば、初期段階では部分点をくれる、と強調し続けないといけない。しかしわからない人にはわからない、身につかないところなのだ。

でもそれをず~と言い続けている指導者は少ないようだ。面倒臭くなるからかもしれない。でも、もし自分の指導している生徒で、英語ができない人がいるなら、「私は英語を勉強する」を英語で言ってみろ、と毎回、確認した方が良いだろう。

それぐらい「非日常」なのだ。

数学も同じだ。少し勉強しなくなるだけで分数の約分を忘れる人のなんと多いことか。これが文字レベルなら、もっと数が増える。それこそ掃いて捨てるぐらいいるだろう。

「修飾語」と明記することを意識した

次に強調の対象になったのが「修飾語M」だ。これを数グループに分けて「様子・場所・時間」の順番に並べなさい、と示すのに、ものすごくページ数を取ったので、びっくりした。1年生ってこんなにたくさん英語を勉強するのか、と。たった1年間で、ものすごく成長するのだ。

1ページに2文ぐらいしかなかった教科書が、3学期期末では、見開き一面の3分の2ぐらいの面積が、英語だらけになる。英語新課程では、その今までの「常識」を完全に覆すことになった。新中学1年生の親・保護者の方たちや、現小学校6年、5年の親・保護者の方たちは認識しておられるのだろうか。

もちろん過去形の不規則変化も少しだが登場する。「●は→~する→■を」の順番がまだ怪しい人がそんなことできるのか?一日たりとも気が抜けないな、と改めて思う。だが勉強しているご本人に、自覚が一番ない。

1年生の勉強部分を2つに分けて、2年ぐらいかけた方が良いような気がする。
3年間(正確には2年と10か月ぐらい)でやるのは、普通の人には無理なのではないか。

「英会話に通っているけど英語のテスト点数が悪い」で塾に来る人がある。英会話教室自体が増えているから、そう言う人も増えたのではないかと思われる。

まあでもこれは当然と言えば、当然だ、と思っている。特にネイティブに会話を習っている場合に顕著だ。ネイティブゆえに、日本人がなぜそこがわからないか、が、わからないからだ。骨に染みついた「癖」は怖いぐらいだ。確かめてみようと思って、有名な英会話塾のHPを読んでみたら、 ほとんどと言っていいほど「日本人が勘違いしやすい部分を指摘します」とあるし、良く読むと「文法の正確を期すためにテキストを配布、ないし講義」もあることが多い。

結局、英文法を教えている。それなら最初から教えた方が能率的、効率的ではないのだろか?