ようやっと1年~3年の英単語・英文確認テスト作りが終わって

先々週にようやっと新課程教科書の単語テスト・英文確認テスト作りが終わって、今は別のことに入っている。

研究対象はあくまで New Crown 1年~3年で、New Horizon は3年生分しかないので、小学生用のCrown Jr 6と5も手に入れた。教科書配布期間が終わったためか、Amason でも学校の教科書が手に入る。

とりあえず、今のところ、他の教科書がないから正確な比較はできない上で感想を書こうと思う。他の方のブログも色々見せていただいたが、残念ながら、今回の新課程を褒めるものはほとんど存在しない。危険だ、注意して勉強を進めなければならない、としているブログもある。

しかしはっきり言ってしまおう。今回の新課程の英語の教科書は、最低の作りの教科書だ。
どう見ても、いわゆる「やっつけ仕事」で作った感がぬぐえない。今から、いちいち重箱の隅をつついてみたい。

まず単語からケチをつけていこうと思う。
そもそも、その並びが変だ。一番笑ってしまったのは、car が新出するのは3年なのである。まあこれはミスだろう。Crown Jr.には patrol car はあったから、中学1年できちんと確認することを忘れたのかもしれないし、car ぐらい自然に覚えるだろから、目くじらをたてる必要はないと判断したのかもしれない。それでも間抜けすぎる。

単語が増えたことは、いいのか悪いのか今のところは不明だ。
確かに英語力は単語力に比例するから、増やしたのは良いことかもしれない。でもそれも生徒が覚えてくれてからの話だ。生徒と言うのは、大半が自分から英単語を覚えようとはしない。学校の小テストが仮に毎日あっても、10分前にささっと見て、10分間の命しかない記憶力を使って、テストを受け、1分後にはすべて忘れているという神業を使う、それが生徒である。

単語数が増えようが減ろうが、覚えない人は覚えない

ただこれだけは言える。いくら単語数を増やそうが、仮に減らそうが、生徒が覚えてくれなければ、何の意味のないのが英単語テストであり、同類は漢字テストと文学史テストなのである。その原因はたいていの生徒に「動機」がないことだ。テストがあるから勉強するだろう、と思うだろうが、テストがあってもなくても、覚えない人は覚えないのである。

こういう「いかにも仕事はしましたよ」の形の教科書を作るより、文部科学省が単語力ドリル+テストをどかんと作って(あるいは外注して)正式検定教科書にしてしまい、毎日テストをやることを義務付け、その結果をウエブ上で報告するようにする。

そして、『仮称…全国中学(あるいは小学、高校の)単語暗記テスト大会(地方大会も附属)』を開催して、単語テスト結果の優秀校は招待して、シードグループも作って、団体賞と個人賞をも設け、毎年開催すればもっと盛り上がるだろう。勉強と無関係にやったらいい。

現に、ターゲット愛好者たちは「大会」をアプリ上で実行している。書道大会、弁論大会や甲子園があるのだから、単語テスト大会があっても変ではない、むしろ「覚えることはいいことだ」「勉強することは恥ずかしいことではない」を打ち出すことにもなるから、ぜひ作るべきだ。このような動きを「ピアー効果」という。おだてに乗りやすい年令だから、有効におだてることを考えたほうが良い。やることがどこかずれているのが「お上」なのだ。コロナ禍でもよくわかったはずだ。

次にその増えた単語の意味を調べるのには、教科書の辞書パートを使うのが普通なのだが、その辞書パートが頼りないこと甚だしく、和訳が載っていないこともある。なら辞書を調べろ、ということだろうが、辞書パートすら調べない生徒の方が多いのに、辞書を持ち出すのは、本末転倒と思われる。

まだまだ続く。