知らないうちに自分に呪いをかけている人もいる
呪いと祝いは紙一重で、漢字もちょっと違うだけだし、読み方もちょっと違うだけだ。お祝いされると、単純に嬉しく思うし、呪われていると思うとそれだけでゾっとする。人を祝う・呪うのも簡単だが、自分に呪いをかけるのはもっと簡単だ。
「自分はできる、やれる」と某修造さんみたいに言い聞かせると良い呪い。
「自分はだめだ、できない」と「orz」形で思えば、悪い呪い。
ただこれだけだ。
しかし「人を呪えば穴二つ」の諺どおり、その「人」には自分も入る。良い呪いをかければ良いことが循環すると同時に、オーバーワークに注意する必要もあり、悪い呪いをかければ悪いことが循環すると同時に、心に知らないうちに錆がついて、本当に動かなくなる恐れもある。
良い方はひとまず置いておき、悪い方は本当に要注意だ。
特に学生が「これは自分にはできない」と思っていると、ず~とできない。実際に不可能なこともあるから一概には言えないが、もう少し粘って練習すればできることでも、全く手をつけないので、結局できないし、上達しない。所ジョージさんが「何もしないでぼぅ~としているとか、考え込んでいるより、何かした方がいいよ、時間がもったいないよ」と言い、もっと有名人ならパブロ・ピカソが「行動がすべての成功への基本的な鍵である」と言っていたことを座右の銘にしたほうが良い。
例えば英語だが、単語を覚えられない、と自分で思いこんでいる場合は、本当に覚えられないか、そうなのかそうでないかは、それこそやってみないとわからない。犬も歩けば棒に当たるという。覚え方のこつは友達が教えてくれるかもしれない。
数学の難しい問題だと、これは本当に無理な時は無理だが、でも一段か二段下げた問題とかなら、何回か練習すれば、できるようになる。そしてもう一度解けなかったものに挑戦してみると、案外半分くらいは解けたりする。
社会の地理分野なら、おおざっぱに地名、山脈名から始めて、地方名、県名などを把握し、その土地の形や特徴から、産業を推測する練習をすれば、鉱物資源とかも覚えやすくなる。理科の化学分野なら、とりあえず塩酸を混ぜる場合の反応だけを押さえてみれば、あとは硫酸と酢酸ぐらいだ。
親・保護者が加重している場合もある
何の工夫もしないで「自分にはできない」と言う人が多く、たいてい同時に親御さんも「仕方ないね」で済ませている方も多い。このような人は、中学3年生になったら、今までの余裕はどこに行ったのか、慌てて勉強を始めて、結果挫折する人やご家庭をたくさん見てきた。当方の援助がうまく行った場合もあるが、できなった時もある。やはり日頃からの実行が必要だな、と痛感する。
よって自分に呪いをかけるのは絶対にやめた方がよい。色即是空で行くべきだ。
そのためには、重圧を取り除くことも必要だ。
「高校は、USJ やディズニーランドみたいなもので『皆が行くから私も行ってみようかな』ぐらいかもしれない」と言ってあげた方が気が楽になる人が多い。特に引っ込み思案の女子には効果的な言葉だ。
3年になったら誰でも「〇〇高校へ行きたいな~」と思う。それでいいのだ。それが成長だ。能力があればそこからがんばったら叶うかもしれないが、自分の能力よりだいぶん高いレベルだとそうは行かないので、早期の対策が必要だ。
そして、割合熱心だと思っていた自分のお子さんが、この「呪い」のセリフを最近よく口にするようになったら、今はかなり勉強がツライのだな、と察してあげなければならない。察せない親・保護者は、後でかなり悔いることになるだろう。ただしこのような場合は原因が複合的だから注意が必要だ。