健康も「和」のひとつ

「人の和」と言っても他人とのではなく、自分のものもある。「身体の和=体調の和」つまり本人の健康と体力のことで、健康でないことが大いに妨げになる。「健康でないこと」と言っても入院するとか、あるいはベッドから離れることができないとか、そこまでのレベルではなく、極端な話、病気というのでもない。

つまり先日アップした「花粉症」に類するもの、アレルギー体質とか鼻炎とかアトピーなどの慢性の皮膚炎、あるいは神経質すぎて、すぐにお腹を下すような体質を、ここでは示すことにする。最近の子供に妙に多いような気がする。体質や食べ物、もしかすると原発の増加もあるのかもしれない。当方は医者でも統計学者でもないので、数字であげることは不可能、あくまで民間の、市井の、庶民の直観だ。

話は元に戻るが、そういう対処療法でしか対応できないレベルのものが、受験時期になると、ストレスとかがかかって、ドッと出てしまうことが多い。毎年毎年そういう人が出る。

日頃は「健康」なのだ、その人は。しかし肝心な時になると弱点というか急所というか、そこを突かれてしまって、動けなくなる。だからもう中学1年生のときぐらいから体質改善を図るとか、大学病院で検査を受けておくとかして、いざと言うときに備えておかないといけない。年令を重ねたら治ることもあるが、特に成長期の中学生は、1年前は大丈夫でも、1年たったらどうなっているか全くの不明だ。

中学生でも癌にかかる

実際に当方が体験した事実だが、なんだかずっと子供が膝がずっと痛いというので、親は関節炎や成長痛かと思っていたら、3か月も続く。さすがにおかしいと、大きい病院、大学病院に行ったならば、一日仕事だったけれど診察をうけることができた。結果は癌だった。

しかし発見が速かったからか、足首からふとももまで開ける8時間の大手術、その後、抗がん剤投与などで大変だったけれど、その子は生還した。走ることはできなくなったけど、脚はまだついているし、水泳なら大丈夫、と医者は言ってくれた、と前向きだった。中学2年を半分以上、病気克服に使ったけど、志望校に入れた。

親がしっかり子供を見ていたことと、その人自身が強かったからだ。見習わなければ、と感心し、ドキュメタリードラマみたいなことが本当にあるんだ、と思った。ショックだったが、貴重な体験だったと白状しておく。

今のは極端すぎる実例だが、鼻炎とか皮膚炎でも、それは単なる体質ではなくて、内臓疾患かもしれない。用心するに如くはなし、転ばぬ先の杖とも言う。子供の健康には十分すぎる以上に親・保護者は注意を払わなければいけない。中学3年になる前にぜひ検査をした方がいいし、同時に体質改善計画も立てておく必要がある。

体力も「和」の一つ

次に、体力だが、運動部系なら大丈夫だろうと思うかもしれない。しかし運動で使う筋肉と、勉強で使う筋肉は違う。運動は「動かす筋肉=屈筋」、勉強は「じっと静止することができる筋肉=伸筋」を使う。机に向かってぐにゃぐにゃしている子供は勉強に集中できていない。注意するべきだ。

文化系部も体力をつけなければいけない。毎日走らなくても良いが、常に体を動かす。運動が苦手な人でも、民間経営のスポーツクラブに入って週に1回ぐらいは筋トレぐらいはしたほうがよい。体育の授業を受けるのと自分で進んでやる運動は別物と心得る。

男子生徒が中学3年生ぐらいになると、急に成績が向上するのは、今まで怠けていたが、やり始めたので知識が補充され学力が伸びた、ということは否定できないが、それ以上に伸びた人は体力があった、回復力が強かったからが大きな原因だ。この年頃は1年違うだけで、全然違う。甲子園大会で、有望な1年生ピッチャーが最後の方になって、相手チームの目立たない3年生選手に打ち込まれることがよくあるが、まさに体力の差である。

だから女子中学生は、同級のアホな男子に関して油断しては絶対にいけない。彼らは「体力」という恐ろしい武器を、グリフォンが搭載するBシステム、サスケの輪廻眼、ガメラのウルティメイト・プラズマ砲撃みたいに隠し持っていて、決戦の土壇場でそれを使ってくるのだ。迎え撃つには「知恵と勇気」しかないぞ。まあこれは冗談だが、ある程度は当たっていると、経験上見ている。

とにかく、体力がない人だと夏でもインフルエンザにかかる。弱い人は本当に弱い。人生は長く、体力勝負は馬鹿にできないと心得ることが肝心だ。