まずは問題集の取り扱いを点検する

小学生だった人が、中身も中学生になる、ということは、丁寧な学習態度が自分のスタイルを定着させるのと等しい。ではどこに「丁寧な学習スタイル」が見れるのだろうか。それは学校で使う問題集をどう扱っているかに現れるだろう。

中学生になると、学校へ提出する問題集を期間内に仕上げなければならない。まずここを点検するべきだ。ご子弟が問題集の答合わせをする時に、単純に「合った、合わなかった」だけで、○や×をつけているとする。小学校低学年ぐらいならそれでいいが、中~高学年ぐらいまで放置しておくと、その癖をずっと続けていく。そして小学校の延長で、中学生になっても、とにかく○×だけ付けて、はい終わりとするだろう。習慣とは恐ろしいものだ。

丁寧に接しているか⇒答えを慎重に検討しているか確認

もし中学1年生で、ご子弟がこういう風にやっていたのなら、ここで「そのうちに成長するだろう」と放置してはいけない。この「癖」は小学校から続く「伝統」だから、絶対になくなりはしない。そしてこの「伝統」は、実は「因習」であり、危険な存在だ。我が子に「それなりの名の通っていて良い高校」に行ってもらいたいと思っているなら、なおさら撲滅しなければならない。

というのは、中学3年ぐらいになって、今のままではどこも通らないよ or 希望の高校には無理だよ、と学校の先生に言われる、あるいは試験の結果に思い知らされる人たちが、たいていこの「問題集の解答点検がいい加減」のパターンだ、と経験的に当方は知っているからだ。

本来なら、学校の先生がもっと注意するべきなのだが、先生は忙しいし、あまりうるさいと生徒に「うざい」と思われるから、ためらう。やはり親・保護者が適切に介入・干渉しなければいけない。

十代の3年間はとても貴重、普通の3年間とは違う

「30才の人が33才になっても、普通は男女とも、あまり変化がない。でも12才が15才になる、15才が18才になる、この3年間はものすごく大きい」と頻繁に言い聞かせている。そして高校3年間という環境選択は非常に大きい。出る時は18才、選挙権もあり、法律的には結婚は可能、ただし商取引はできない。とにかく未熟ながら大人一歩手前だ。よって、その前提である中学3年間はもっと大切だ。

話は元に戻る。
「やっつけ仕事」で問題を解くだけでも十分まずいのだが、解答の確かめ方がいい加減だと、時間を二重に無駄に使ったことになる。そこで第1段階として、解答方法を点検して、どこがどう間違っているか、を探す。最近の問題集は解答集も詳しくできているから、読まない手はない。

で、読んで「そーかー、ここで間違ったのか~」で終わっているのでもだめ。自分の書いた答案に「ここは間違ったところだ」と書き込みを入れなければならない。あるいは、解答集の中で解説文や図説、グラフがあるなら、ぜひ見よう見まねでいいから、書き入れる。これが基礎から、基本から、丁寧にやることの具体化だ。そしてここで「あ~終わった」という人も軽率で勘違いをしている。

終わったのではない。今始まったのである。もう一回最初から、解答集を見ないで解きなおす。