もちろんそんなものは持っていない

予知能力は超能力の一種だから、普通の人は持っていないし、もちろん私も持っていない。また持っていても、あまり役に立つとは思えない能力だ、とも言われている。もし不利な未来Aを予知して、未来Aの原因になることを取り除いて回避したら、自分の予知した未来Aはどこに行ってしまった?という矛盾した結果になるからだ、と聞いた気がする。さらには、その「はずれた未来」がどこかに飛んでいってしまって、誰かにぶつかれば、民事刑事の問題になるから、増々、迷惑な能力かもしれない。

しかし、こんな私でもある程度の未来は予想はできる。
この仕事が長いので、生徒のパターンを分けて、考えているからだ。

たいていは2項対立形式

積極的⇔消極的
性格が明るい⇔暗い(楽観的と悲観的も被ることがある)
行動が派手⇔行動が地味(効果的か非効果的かも考慮)
暗記が得意⇔暗記が苦手、
パズルなどを考えるのが好き⇔嫌い、
熱心⇔怠け(興味のある・なしに左右される度合いも考慮する)
体力あり⇔体力なし(男女差も考慮する)
進取の気性に富む⇔現状維持が好き、
国語力=読解力がある⇔ない、
細かいことに気が付ける⇔できない、

などで分類し、組み合わせて、性別や家族構成なども入れて、大体の思考パターンなどを当てはめる。

目の前にいる人に当てはめる

で、今、目の前にいる生徒が、過去に在籍した生徒のどのタイプに当てはまるかを見極めて、その中でうまく行った人の行動と、うまく行かなかった人の行動のどちらを、目の前の生徒が取るか?を観察する。

うまく行った方に同じか、似た行動を取るなら安心だし、そうでない行動を取る場合は「ちょっと待て」と止めることになる。「悪い予感」とはこういう時に起きる。だから数字で表すことができない。言葉にすることも難しい。実は嫌いな言葉である「勘」に近いものになってしまう。

自分のこの考えに気が付いたのは、塾を始めて15年ぐらい経った時だった。恐らく見てきた生徒の総数が200人を超えたあたりだろう。

表にできたらいいが、これが難しい

「ん? 今、オレ何考えた?」とある夜に、気が付いたことを今でも覚えている。その夜は、ずっとこの思考パターンを図式化しようと努力して、どうやってもできないことに、その時点では気が付いたので、一応やめにした。やめにした時は夜3時を過ぎていた。しかし興奮状態が続いたのか、次の日、全然眠くなかったことも覚えている。無駄な努力かもしれないが、これを紙に書きだすことができないか、最近また考えている。

たぶんユングやクレッチマーの「分類」の影響を受けた考えだと思う。特にユングは人間を外向型と内向型に分けて、感覚・感情も組み合わせていた記憶がある。私は彼らのような天才ではないが、真似をすることは許されるだろう。

また、そんなこと意味があるのか?と疑問にも思われそうだが、せっかく40年もやってきたのだから、なにかしらまとめみたいなものが欲しくなるのが、人情だ。仮に私がまとめられなくても、こうやってweb上に残しておけば、誰かのヒントになるかもしれない。