利権が絡むのはどこでも同じ

英検やらGTECやらTOEICやら、なにか利権的な匂いがするのは仕方がないが、教育を受けることがそもそも、将来のお金儲けの可能性を高めることであるのは、否定ができないから、今は何も言わないことにする。多くの大学が大学入試問題作成をやめて、英検やらGTECやらTOEICに「外部注文」している現状に、こちらが対応するためでもあった。

ちなみに、各テストの特色もわかってきた。一言で表現すれば「英検は情緒的・TOEICは冷静理性的」かもしれない。例えば品物が注文通りに来なかったりする場面では、英検なら驚いたり不審に思う気持ちが話し方=口調に籠るが、TOEICでは受け答えがやたらに冷静だったりするのが面白かった。

普通の高校生・中学生はそんなに時間を取れない

私は日中暇な時間を作って、2、3時間ぐらい没頭できたから、割合短時間で、リスニングに慣れてそれなりに、上達できたと思う。でも普通の中・高校生がいきなりこんなことできる時間も、技術もあるわけではない。技術とは「知っている単語の数量と定着性」のことだ。TOEIC連続満点の達人が「リスニング力を上げるのに必要なのは語彙力です」と主張・力説するのは、百も千も理に適っている。

発音がわかっても意味がわからなければ、ただの「音」に過ぎない。例えば thread と threat を聞き分けることができても、意味が分からなければ、話にならない。英検もTOEICも問題文は1回しか放送されないから(!)、1回で分からないといけないのだ。これはキツイ。文脈で判断する方法を採るためにも、語彙力は必要だ。例えば farm と firm はほぼ同じに聞こえるが、場面で「どっちだろう?」と決めなければならない。

中・高校生対象は「一石三鳥」を狙うことにした

そこで英単語一つ一つの「リスニング力」の整備から始める計画を立てた。焦りは禁物である。具体的には Target 1900 の、右側=奇数ページにある英例文の聞き取りからだ。でも熱心な人だと、もう右側の英例文を見て知っているし、何気に見ているうちに覚えてしまった、という人もいた。若いって素晴らしい。学校のテストでも出題されているので、新鮮味がないのが、欠点だ。

それならばと、現在の Target 1900 は五訂版なので、ひとつ前の四訂版とその音声データCDを古本ルートで格安に入手し(合計で1000円ぐらい。まともに買うと3000円を超える)、同時に「英検 出る単EX」とか「パス単」も手に入れ、音声はHPからダウンロードし、それらを材料にして「五訂版と順番は同じだが、流れて来る英文は違う『リスニング英短文問題』」を作ることにした。この時点でアホ決定である。VITALs がひと段落済んでいることが、幸いでもあった。

まだ続く。