次に「強い責任感を持つ」という項目

これは女性性・男性性のどちらに分類していいのか、中々難しい。
この種のことについては、男女ともに苦手な人は苦手だし、性別で得意・不得意を分けるのも無理がある。要は立場・地位の問題だろう。もちろん責任を持たなければいけない、と自然に思う人も男女に関係なく存在する。

恐らく責任というファクターは、所属する集団の維持のために、直接に必要で、「持ち場を守る」ことには、男も女もないからだだろう。また、ご家庭での躾や、兄弟がいるとか、病弱な人がいるとかなどの家族構成にも、かなり左右されるようだ。性別に関係なく、「小さな責任」を負わせることから、始める訓練が必要だろう。

さて、以上のことから、勤勉性や真面目さを獲得するなら、特に男子に週に1日は必ず、買い出しから始めて、夕食を作らせてみるとか、毎日どこかを掃除をさせるなど「女性性重視の行動」を強制的・習慣的に取らせてみるのが、有効だと思われる。もちろん料理の仕方を教えることは大前提だ。

昔「私作る人、僕食べる人」というコマーシャルがあったが、女性の地位向上を訴える人たちの圧倒的な批判でコマーシャルが打ち切りになる「事件」があった。当時は女性の地位向上が正義だったので当たり前だったかもしれない。

女性性は「エネルギーの吸収と分配」、男性性は「分配されたエネルギーの利用・活用」が強いようだ

しかしもう少し踏み込んで考えてみたい。そこで料理を作るのは女性性、その食事からエネルギーを受け取るのは男性性と考えてみる。

これまた、まったくの私論だが、
「女性性というのは、この世にある陰陽の気を身に吸い込んで、それをエネルギーに変えて分配できる能力のこと、男性性は逆にそのエネルギーを受け取って、別の世界を切り開く力を得ること」
と考えている。

車が男性性で、ガソリンの精製が女性性と考えたらわかりやすい。ただし、どちらも、どちらかを欠くと意味がなく、役に立たない、持ちつ持たれつの関係で、どっちが偉いというものでもない。奥様を先に亡くした男やもめの男性がしょぼくれてしまうのは、エネルギーの枯渇が原因ではないか。

これまた肉体=躰のなせる業で、男が絶対にできない女性の妊娠・出産という特性の延長にあり、今述べた能力を女性は最初から持ってるように思えて仕方がないのだ。すると女性性もしかり。

しかし家族の食事を作る、という点においては「摂取しやすいエネルギーに変換し、それを継続する」ことが最大の目的なので、女性性の出番だ。だから女性性を自然に多く持つ女性が、料理を担当することになったのではないか。レストランの料理は「芸術品」で、日々飽きないで食べるための料理とは、立っている平面が違うのだ。

男性でも女性性が強い人は、料理・掃除・洗濯などをそつなくこなす。

身近にもいるだろうし、わかりやすい例では漫画の「黒執事」、ドラマの「謎解きはディナーの後で」などの男性執事だが、女性性が強く感じられる(黒執事は正体は人間ではなくて悪魔だけど)。

漫画 「xxx Holic」に出て来る四月一日君(わたぬき、と読む)もそうだ。この漫画は男子にも女子にもいいだろう。ただちょっと高いので、古本の方がいいかも。子供だけでなく、きっとお父さんもお母さんも「はまる」だろう。

現実世界では、大工さんを職業に選ぶ女性が最近、増えている。キッチンのリフォームは女性大工の方が、うまいと聞いた。男性の美容師さんも多くなっている。身近な「普通なら『逆性』の仕事をしている人」を、よく観察することも勉強になる。

これも私論だが、「人間」というのは抽象的な存在で、「男というヒト、女というヒト」がいるだけだと考えている。協力して「人間」になるのだ。例えば家を建てるのに、お父さんの意見だけや、お母さんの意見だけで作ったら、かなりいびつで住み悪い家になってしまうだろう。

寝る・食べる・風呂に入る・休息するの行動に、男女の差はなく「平等に人間的で意見の一致」がないと疲れるはずだ。結婚してからちょっと実家に帰っただけで疲れてしまう人も、たくさんいることからもわかる。もう実家は「平等に人間的で意見の一致」が少し欠けているからではないか?

まだ続く。