どうしたものかと思案中

看板を修理するのは簡単ではあるが、今度また21号と同等か、それ以上の規模の台風が来たら、確実に再設置した看板が、再破壊される。今回は不幸中の幸いで、家人も怪我をしなかったし、自家用車も大丈夫だった。でも次は他者に対して、物的人的被害が出るかもしれない。

そう考えると高いところ=風がもろに当たるような所に、看板を付けるのは、気候変動を迎えたこの時代には合わない考えであり、同時にそれは危険でもある、と MEGA DISASTAR を見てしまった身としては、躊躇するのである。

壊れた看板には、電気系統部分が雨に濡れないように、今はシートをかけてある。
私は日本のどこかが不幸な災害に見舞われるたびに、あの阪神淡路大震災以来「明日は我が身」と思い、他人事と考えないようにしている。これは実際に自然災害の被害に遭ってみなければ、分からない感覚だ。

一昨年も、去年も今年もそうだ。7月に熱海で起きた土砂災害(これは人災の面が大きいが)、小学生の女の子が学校の前で倒壊した「壁」によって被害を受け死亡した大阪北部地震、3年前に起きた西日本豪雨、10年前の東日本大震災などなど、ある程度の年齢の人なら、その光景をテレビで見たはずだ。でも多くの人が「明日は我が身かも」と思ったかどうか、疑問だ。かくいう私も2年前に看板を破壊された時も「まさか」だった。改めて「明日は我が身」と思うようにしたい。

先日、神戸ではビルの屋上に高々と掲げてあった看板を自主的に取り外す工事の様子が放映されていた。さてどうしたものかな、と思案中だ。

「MEGA DISASTER」が届き、たくさん思い出した

MEGA DISASTAR では「これまでの常識では考えられない自然の力が人間を襲う」との前置きがある。実際に映像と解説を見れば、あのNHKが断言するのだからガチでマジだ、と改めて認識した。出だしの、崖が崩れて人家を押しつぶす映像、なぎ倒される木々、吹き飛ぶ看板の映像に度肝を抜かれる。

続いて驚かされるのが、2014年にフィリピンを襲った台風30号「ハイエン」の映像だ。フィリピンも個人所得が上がって来て、家などは洒落た造りのものが増えているが、社会資本の充実はまだまだな部分がある。

特に川の堤防を建設するにあたっては、土砂構造の違いから、かなりお金がかかるらしい。そういう貧弱な部分を狙われたらひとたまりもない。かつての日本もそうだったし、まだそうである地方も多い。

そこから「なぜ台風は強大化するか」の科学的説明が始まる。まずは南の海域で生まれた台風の、気圧が急激に低くなる「急速強化」という現象。

以前より深いところまで海水温が高くなっているので、それによって低気圧がさらに発達すること。深いところまで海水温が高いと、冷たい海水が巻き上げられないから海水温が低下しない、つまり海からの熱エネルギー供給が、長く大きく続く=台風が巨大化・強力化するを意味する。

先ほど紹介した「ハイエン」が引き起こした「気象津波」の残したものがこの大岩だ。海底にあったのに「気象津波」が運んできた。高さ2m以上ある。こんなものを運んでくるエネルギーは凄すぎる。

まだまだ続くので、お待ちください。