鬱病について勉強している

去年から「緊急事態宣言」、今年になって「蔓延防止措置」という緊縮令が立て続けに出て、うんざりしている人も多いと思うが、当方もそのうちの一人だ。これに対しては色々言いたいこともあるのだが、今回はそれは置いておくことにして、2年前から世界を覆っているこの「どんよりとした重い雰囲気」が人間の精神に与える影響、特に鬱病(うつびょう)とは何か、その対処法は何かを考えている。

ちょっとネットを見たり、本屋さんに行ったりすると、これでもかというぐらい、鬱病に関する情報や本はあふれている。それぐらい現代人には罹りやすい病気のようだ。あるいは認知度が上がったためかもしれないし、「私は鬱病だ」と告白することも、以前に比べたら、割合容易になった環境の変化もあるのかもしれない。

で、色々調べていた。というのも、大変ラッキーなことに、能天気な私はまだ、鬱病になったことはない。しかし、もしかしたら、ある日ある時、罹ってしまうかもしれない。あるいは知人友人親戚の人が罹るかもしれない。その時に慌てるのは、例えば医院で「あなたの平熱はいくらですか?/ このお子さんの平熱はいくらですか」と質問されても、日頃熱など測っていないから、あわわとなるのと同じだ。そして慌てて知るより、今普通の時に知っておいた方が良いのではないか、つまり、今日では現代人が鬱病のことをある程度知っておくことは、英語学習と同じで、一種の「嗜み」となったかもしれない。

で、一番驚いたのは、鬱病は大人が罹るもの、と私は思い込んでいたが、子供も罹るという事実だ。子供は鬱病とは、ほど遠い存在と思い込んでいた。しかし何をもって大人と子供を区別するのか、考えてみれば曖昧で不明だ。よって人間である限り、肉体年齢、精神年齢、経験値など関係なしに、鬱病の手からは逃れられない。要は環境と性格だ、と気がついた。

次に「鬱病は心の病」と言うが、これも不正確なことを知った。「心」とは曖昧なもので、人体のどこに心が存在するのか不明なため、やはり「脳の病」と呼ぶ方が正確だ。ただ「脳の病」と呼ぶと、あまりにもマイナスイメージが強いから、避けているだけかもしれない。しかし問題には、直面しなければならない。

もし脚の筋肉が痛ければ、痛み止めを打つか飲む、湿布を貼る、マッサージをする、など色々な治療方法がある。だから素人考えで、鬱病が脳の病なら、脳に有効な治療方法を施すことが一番効果的であると到達する。

脳は何でできているか

その前に脳はどのような物質でできているのか、も知らなければならない。科学者によると、水分は当然として、脳の構成成分は、脂質約60%、タンパク質約40%、脂質はコレステロール約50%、リン脂質約25%、DHA=ドコサヘキサエン酸(オメガ3系)が約25%の内訳となる。まあ見た目そのものだ。ただし実物を目の当たりにして見たのではなく、写真などで、の話。DHA=ドコサヘキサエン酸は魚類に含まれていて、漫画「ハイキュー」ではギャク扱いされている。

そして脳には、約140億個の神経細胞があり、人間はそれらを使って「考えたり記憶したり」する。芥川龍之介が「僕には良心がない。神経だけがある」と言ったのは正しかった。そして、コレステロールは神経細胞を守り、リン脂質や、DHA=ドコサヘキサエン酸は、神経伝達に大きな役割を持つ。そしてグリア細胞が神経細胞に栄養を送る役割を受け持っている。

よって、脳が健全な状態を保つためには、脂質約60%、タンパク質約40%を保てる、適切な補給を果たさなければならない。筋力強化トレーニングなどで筋肉中のタンパク質が分解された場合は、その修復のため摂取する量を増やす必要があるし、怪我・病気など原因で体タンパク質が低下している状態でも同じだとされる。

よって鬱病も脳の「怪我」や病気なのであるから、傷ついた脳を修復するため、と考えて、脂質やタンパク質を補給しなければならない。罹ってしまったら薬も必要だが、日頃からの「予防」として、ダイエットなどで「体重を減らそう」とするのでもない限り、脂質・タンパク質をちゃんと、いやむしろ意識してたくさん摂取する方が良い、と鬱病と食事の関係を解説する本にはあった。

そういうわけで、体のため、というより、脳のため、と考えて、脂質とタンパク質をバランスよく食べると、鬱病になりにくい、ということだ。

もう少し続く。