新課程の印象は「豪華客船タイタニック号」?

4月16日に到着した新しい英語の教科書をずっと読んでいて、英語新課程への対応を色々考えていた。
印象は「豪華客船タイタニック号みたい」だった。なんでもかんでも搭載しているが、操縦が難しい、下手をすれば「氷山」に激突して後沈没かもな、と思ったからだ。あるいは先々週に映画がテレビで放映されたいた情報に触れたからかもしれない。見てはいないが。

普通なら、つまり今までなら、①文法⇒②単語暗記⇒③文和訳⇒④文暗記だ。①と②は同時並行で行う。
しかし今回の新課程は、1レッスンごとの単語が多すぎる。特に1年範囲は「小学校で『習ってますよね?』の乗りで、従来なら新出単語のはずが、ページ下部にちらりと書いてあるだけだったりする。

そこには「小学校で聞いたり話したりした大切な語句です。繰り返し練習しましょう」と補足が書いてある。1年生用 New Crown なら第1レッスンだけで、ページ下部には
I , am , fine , from , you , are , play , like , have , an , happy , sad , make , coffee , drink
hi , animals , very , at , club , yes , no, not , food , cook , sing , football , tired , hungry , speak , computer , we , see , it , for, favorite , what , ball

以上38個の単語が紹介されて「小学校で既習=書ける」前提で始まっていることになる。どの教科書でも似たようなものだ。

これを見て「大切な語句なら、大きく太字で書いておけよ」とか「聞いたり話したりはしているだろうが、書くのはやってないだろうが」と突っ込みたくなる気持ちを持っても、もはや無駄なので、やめる。

まあ人によっては書ける場合もある。まともな英語塾に通っていたとか、親・保護者の方たちが熱心で「ちゃんと書けるまで練習しなさい」と指導していた場合だ。だがたいていの人たちは書けるところまで達していないだろう。そこを取りこぼしてはならない。

手順を変える、しかし単語重視の基本をより徹底する

そこで手順を、①単語暗記⇒②文和訳⇒③文法⇒④文暗記の順番にする。とにかく①の単語暗記を最優先し、次に覚えつつ、当てずっぽうでもいいから、②で文の意味を考えてみる。その後文法の簡単な説明⇒問題演習⇒時間を設けて文法事項深化を図ることとする。VITALS はここで登場する。ただし抜粋して、だ。

英検でも準2級以上になると、単語を覚えていれば、なんとかなるのと同じで、上級のやり方を、初心の人に当てはめることになる。荒っぽく乱暴だが、これが一番有効だろうし、なんといっても単語が多すぎるからだ。

単語はその教科書での「新出」かどうかはもう無視して、教科書のページに書いてあるほぼ全ての単語をピックアップして、テストを作り、毎日練習してもらい、来るたびにテストする。要するに今までと同じなのだが、レッスン1 p16~p36の間に、120個ある。

覚えることができなければ、書くことができなければ、そこで試合終了だ。いやまだ試合は始まってすらいないから、それ以前の話で、出場することができない、ということになる。暗記力が弱い人は、英語ではどの時代でも苦戦していたが、苦戦以前の話になる。覚悟してやるしかないだろう。

というわけで、先々週から単語テストを作り始め、今半分までできた。6月中、つまり夏休み前には終わらせたい。まさか梅雨入りしてしまうとは思わなかったが。

しかし VITALs が出来上がっていてホントに良かった。でなければ、心理的にも時間的にも余裕を持てなかったろう。製作途中で何度も投げ出したくなったが、初志貫徹ができた。