新課程の英語と夏期講習

あれからずっと新課程の単語・英文確認テストを作っているのだが、二三気がついたことと、今期の夏期講習の予定についての考えをちょっとお知らせしたいと思う。

夏期・冬期・春期の3講習は2つの基本的な側面がある。1つは弱点の補強の復習。補強を成し遂げた後「深堀り学習」をすることもある。弱点のない人など存在しないので、非常に有効だ。

もう1つは「先取り学習=予習」に使う方法だが、これができる人は少数だ。

で、今期の夏期講習だが、中3は「復習:先取り=1:1」になると思う。英語も数学もだ。これは今まで通りになる。中3生は恐らく「移行措置」が採用されるためでもあるし、別にさぼっていたわけでもない人にとっては「単語が増えただけ」でもある。

中2で、英語をさぼっていた人は「復習:先取り=2:1」、そうでない人は夏期課題を頑張って早く片付けながら「復習:先取り=1:1」になる。数学も同じだ。現在でも英単語を覚えるのは大変だが、もはや逃げられないので覚悟してやるしかない。特に1年で「はずした単語」は確実に覚えなおす。

中学1年は鬼の暗記勝負になる

問題は中1の英語だ。
鬼の新課程に対応するためには「復習:先取り」の枠ではなく、「先取り:暗記=1:1」になるような予定だ。つまり暗記がそのまま「小学校でやっていたはずの分野」の復習になる。あるいは「暗記の練習」と考えても良い。

「英語は単語力だ」は基本中の基本だ、ということは言われなくてもわかっている。しかしこの「鬼の原則」を今まであまり英語を真剣にやったことがない人に強いることになるから、本当は非常に心苦しい。でも2年生と同じで、もはや逃げることは不可能だ。

いつの時でも暗記力のない人は英語では苦労するが、これからは「もっと」苦労することになる。量が増えただけではない。レベルも上がった。例えば provide A with B は「AにBを供給する」の意味だが、New Crown では中2の教科書に登場していて、しかも黒太文字の必修単語になっている。今までなら高校レベルで登場するのだったが、今回の新課程はより高みを目指すつもりらしい。はっきり言って無駄なことだ。

というのは、中学で色々教えてもらい、覚えてもらったとしても、高校入学の時には、たいていきれいさっぱり忘れている人が大半だからだ。この目で見てきたから間違いはない。私が口酸っぱく、繰り返し繰り返し教えた生徒でさえそうなのである。普通の中学生なら、まず確実に、ほとんど覚えていないだろう。

現場を知らない行政者が、いくら崇高な作戦を立てても、うまく行きはしないで、ますます中間層が減っていくだけになる。その反動が怖いな~と考えている。

どちらにしても新中学1年生は、この現実からは逃れられない。変な点数を取りたくなければ、この夏休みは「先取り:暗記=1:1」の割合で、暑いのに大変だが、暗記に勤しむしかないだろう。それに成功した人は秋口あたりから成績は向上しだすはずだ。そうでない人、今までの夏休みと同じように行動した人は、同じ時期に壊滅的な点数を取ると予想している。

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とうとう100回連続投稿を達成しました。やれやれ疲れた。

急に口調が変わるのは、「塾長としての断定的ブログ」と「普通の人としての感想ブログ」を使い分けるつもりだからです。つまり「私」は2人いることになります。

新サイト開設が3月1日で、投稿も同時開始。今日6月8日で100日目です。とりあえず、こちらはめでたい。

しかし、6月8日といえば、あの「大阪教育大学付属池田小事件」の起きた日でもあります。うちはあの学校とは、川を隔てていますが、結構近くにあるのです。あの日も今日と同じように、少し蒸し暑かったのを覚えています。昼頃に何やら、空がヘリの音で煩い、事故でも起きたか、何事か、と思っていると、当時近所に住んでいた知り合いで、池田小に通っていた子供が、お昼ごろに、お母さんと下校してきて、家の前を通るのを見たのです。

その時私はちょっとした大掃除をしていたため、テレビを見ていなかった。だから普通に「こんにちは」と挨拶をしたのですが、その親子は何か少し慌てている風で挨拶を交わした後、まさにそそくさと自宅に帰っていきました。

なんか変だな~と思っていると、当時まだまだ元気だった父親が用事から帰ってきて、私の顔を見るなり「早くテレビを見ろ!」と言うではないですか。なんかいな、とテレビをつけてびっくり、という次第です。どちらにしても、お亡くなりになった児童たちのご冥福を改めてお祈り申し上げます。

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さて、しかしまだまだ連続して行ける限りは、連続していく所存です。よろしくお付き合い願います。