共通テストが実施された

現在、高校生は、積極的に指導をしていない、ということは以前に話したことがある。その理由は色々あるが、「大学入試共通テスト」の全容が明らかになっていなかったからだ。特に英語の具合がどうなるかが不明だった。不安なのではない。

しかし去年とうとう実施された。今までのセンターテストではリーディング150点、リスニング50点だったものが、この新テストからはリーディング100点、リスニング100点に配分が変わることになった。ただし英検などの外部試験は色々とあって組み込みはなくなってしまった。アカラサマすぎたので、まあ仕方がないでしょう。利権臭がすごすぎた。

利権と言えば、そもそも20年以上前に

進研模試が高校に入り込んで以来、高校が利権の巣窟みたいになって、久しい。住所を知らせていないのに、「お知らせ」が届くからくりはあのころから始まったのだ。

ただ、建設業界や株取引とは違って、実際に教育のデーターが残っていくという点では、私は賛成もしている。ここ10年間で、学力テストが復活して、我が県は全国で何位だ、やれ上がっただの、下がっただのと話題になるが、30~20年前までは、例の日教組様のおかげで、競争を煽るからという理由で、全国テストが実施されず、データーが断絶していたのだから。

人が能力において平等であるわけがない、という当然の真実から目を逸らしていただけだ。また人間はお金が絡まないと真剣にはならないという醜い要素を持っているのも避けては通れない。

中学生からの対策、特にリスニングについて

さて、今後、高校生は当然として、中学生諸君も、近い将来、この共通テストを受けることになるから、今から、どう対応していけばいいのだろうか?

解決策はどんな場合でも、シンプルだ。まずは、英語のリスニング力を日頃からアップすることを心掛ければ良い。問題は、リスニング力は具体的にはどうやれば効率良く上がるのか、だ。たくさん文章を聞くことももちろん大切だが、それをする前に、語彙力を高めることだ。

これはTOEICの達人・森田鉄也氏もそう証言・アドバイスしているし、私自身も試してみて、そう実感している。一応私も英語教科指導者の端くれなので、TOEICや英検の1級~準1級レベルの問題には(TOEICは過去問を公表していないので、受験者の記憶による再現問題になるが)いつも当たって調べているし、NHKのビジネス英語もとぎれとぎれではあるが、視聴は欠かしていない。例のVitalsの編集も終わったので、これから少し本腰を入れてみるつもりで、今、自宅の片付けに専念している。それももうすぐだ。これは自分が燃え尽き症候群にならない予防策でもある。

さて、世の中のトラブルの最終解決手段は、お金と誠意であるように、英語の世界の「お金と誠意」は単語の数と、不断の努力、ということだ。ただ注意点がある。

語彙力を増やすだけではなく

今自分にとって、「つづりは知っている単語」だが、「正確な発音」まできちんと身に付いているかを点検することがもっと必要だ。元首相の方が「未曽有」を「みぞうゆう」と読んで、「首相なのに漢字を読み間違えるとは!」と、えらく上から目線の意見が多かったが、「間違えて覚えていることに気が付かない」ことはたくさんある。

現に私も昔々、糸偏は6画であることを知らず、糸偏絡みの漢字の総画数問題で、全滅した記憶がある。また「右」や「有」が縦の線から書き始めることを知らずに、この漢字を名前の中に含む女子に、「あんた意外とアホね」と笑われたこともある。知らないということは恐ろしい。全て、字を自己流で覚えていて、書き順を知らなかったことが災いしたのだ。ただその後、なぜか女子からの対応が良くなったことは、少し嬉しかった。

つづりだけ覚えるのはやめた方が良い

高校生になると「つづりを覚える」ことに集中しすぎて、発音があやふやのケースが、激増する。学校で配布されるターゲットなどから来る単語集と、たいてい毎週確認テストがあるプレッシャーため「え~い、とにかく書けたらいいや」のノリでやってしまうからだ。サボったり、覚えないよりは、はるかにましではあるが、これではリスニング力は上がらない。

どころか、大きく下げる原因になる。最近では、単語の発音とそれに対応した日本語音声なら、その出版社のサイトに無料ダウンロードページがあるから、必ず利用する。でも面倒くさがりは、こういう時に、文明の利器を利用しないから、困ったものだ。

まだ続く。